住宅ローン金利の急上昇、中古マンション市場に与えた影響とは
2025年4月、住宅ローン金利の大幅上昇が中古マンション市場にも影響を与え始めています。マンションリサーチ株式会社とホームローンドクター株式会社による調査では、売主の価格姿勢に微妙な変化が見られ、これまで強気だった売主たちがやや軟化し始めていることが分かりました。
今後、中古マンション購入を考えている方にとっては、チャンスが広がるかもしれません!
中古マンション市場:売主の強気姿勢に変化?
グラフによると、東京都23区における中古マンションの「販売日数」は短縮傾向にありますが、「値下げ回数」は増加傾向にあります。これはつまり、売主たちが以前ほど強気な価格設定を維持できなくなり、購入者側にとって交渉の余地が広がりつつあることを示しています。
新規登録価格は依然として高めですが、在庫期間が長い物件については価格交渉がしやすくなる可能性があり、これから中古マンションを探す方には見逃せないポイントです。
変動金利の動き:1年で大幅上昇
今年1月の利上げが各銀行の基準金利に反映され、4月の変動金利は平均0.828%に上昇しました(前月は0.652%、1年前は0.482%)。わずか1年でここまで上昇しているのは注目に値します。
特に三井住友銀行では、借り換えの変動金利が1.025%に達し、いよいよ「変動でも金利1%超え」という状況に突入しました。
今後の変動金利予測
トランプ関税ショックによる世界経済の不安定化により、日銀も追加利上げには慎重な姿勢を取る見通しです。短期的には金利の急上昇は収まり、しばらくは狭いレンジ内での推移が予想されています。
10年固定金利:過半数の銀行で2%超えに
10年固定型住宅ローン金利も上昇が顕著です。4月の平均は1.722%(前月は1.551%)、1年前と比べると大きく上昇しています。ウォッチ対象13社のうち12社が金利を上げ、2%超えを示した銀行が半数を超えました。
10年固定金利の今後の動向
ただし、4月末のトランプショックにより米国の長期金利が低下、日本国内の長期金利もやや下落しました。このため、5月以降は10年固定金利も一時的に下がる可能性が高いと見られています。
全期間固定金利:フラット35が引き続き注目
全期間固定型金利も上昇を続けています。4月は平均2.316%(前月2.253%)、1年前の1.896%から一貫して上昇傾向にあります。中でも人気が高まっているのは「フラット35」で、買取型の基準金利は1.94%に据え置かれており、相対的に魅力を増しています。
全期間固定金利の今後
全期間固定金利も、トランプショックの影響を受けて短期的に金利低下が見込まれています。変動金利の上昇リスクを避けたい方には、今後ミックスプラン(変動+固定)を検討する動きが広がるかもしれません。
まとめ:2025年春は中古マンション購入に好機かも
変動金利の上昇が鮮明になった2025年4月、中古マンション市場にも微妙な変化が現れ始めました。新規売出しは依然として強気ですが、在庫期間の長い物件は値下げ交渉がしやすくなりつつあります。
また、住宅ローン金利の動向も今後注視すべきポイントです。短期的には金利低下が期待できるものの、長期的には再び上昇局面が訪れる可能性もあり、購入タイミングを見極めることが重要です。
「今が買い時かも?」と感じた方は、ぜひ早めに物件探しをスタートしてみてくださいね!
