相続という言葉に、なんとなく「難しそう」「大変そう」と感じてしまう方も多いのではないでしょうか？
そんななか、訳あり不動産の買取で知られる株式会社AlbaLink（東京都江東区）が、全国の男女505人を対象に実施した「親がしてくれていたら助かる相続準備」に関するアンケートが公開されました。
調査結果からは、「相続時に本当に助かる準備は何か？」という子ども世代のリアルな声が明らかに。この記事では、その結果をもとに、親子で考えたい“後悔しない相続準備”について、わかりやすくご紹介していきます。
親の相続準備、実は「している」家庭は半数以下
まず、「親が十分な相続準備をしている」と回答した人は46.7%。つまり、半数以上は「していない」または「わからない」と答えたことになります。
特に「わからない」という声が2割以上あった点が注目ポイント。親が何かしら準備をしていたとしても、それが子どもに伝わっていないというケースも多いようです。
実際に親がやっている準備は？
1位は「書類の保管場所を伝える（24.0％）」でした。
重要書類の在りかがわかるだけで、いざというときの手続きが格段に楽になります。しかし、資産の分配や親の希望など、相続の“本質”に触れる準備はまだまだ少数派です。
助かる相続準備ランキングTOP3
第1位：資産をリスト化する（42.6％）
もっとも多くの人が「やっておいてほしい」と感じているのが、資産のリスト化でした。
銀行口座や不動産、保険、借金までを明確にしておくことで、相続手続きがスムーズになるだけでなく、知らずに負債を相続してしまうリスクも軽減できます。
また、遺産を公平に分けるための話し合いの土台にもなり、トラブル回避に効果的です。
第2位：生前贈与を行う（25.1％）
次に多かったのが「生前贈与」。相続税対策として有効なだけでなく、手続きや名義変更の負担も減らせるメリットがあります。
「非課税枠を上手く使ってほしい」「少しずつでも財産を引き継いでいけると安心」といった声が目立ちました。
第3位：遺言書を作成する（11.9％）
遺言書があれば、親の意向が明確になり、兄弟姉妹間のもめごとを防ぎやすくなります。
特に「公正証書遺言」など法的効力のある形で準備しておくことで、安心感も大きくなるでしょう。
その他の注目準備項目
- 第4位：財産分与の方向性を決める ― 「誰がどの財産を受け取るか」を示しておいてほしいという声が多数。
- 第5位：重要書類の場所を教える ― 通帳や契約書、鍵などの在りかを共有するだけでも負担軽減。
- 第6位：不用品を処分する ― 遺品整理の手間や精神的な負担を和らげたいという思いが背景に。
- 第7位：不動産を処分する ― 利用予定のない実家や土地は、相続前に売却してほしいという声が多数。
まとめ：親子で話すことが、最高の準備に
調査を通して見えてきたのは、子どもたちが「準備されていること」そのものよりも、「明確に伝えられているかどうか」を重視している点です。
たとえ大きな財産がなくても、書類の場所を共有する、資産の有無を話し合う、それだけでも十分な“準備”になります。
また、なかには「そもそも相続はいらないから、使い切ってくれていい」という意見もありました。
財産の有無以上に、親子の間で“相続をどうしたいか”という意思を共有することこそが、最高の相続対策なのかもしれませんね。
▶ 詳しい集計データはこちら：
https://wakearipro.com/inheritance-preparation/