バリアフリー・ユニバーサルデザインが住宅のスタンダードになる日

ea7ae4eee4b7e1dc9f3afcd32704b22c_mバリアフリー住宅とは、障がい者や高齢者などが暮らして行く上で、バリア(障害)となるものをフリー(排除)にした住宅です。

ただしこれは、決して障がい者や高齢者のための特殊な住宅ではありません。誰しもいつかは高齢者となります。しかし、簡単に建替えたり住み替えたりできないのが住宅です。

従って将来、体力が衰えたり、車椅子の生活になったりした時でも、安全に自立した生活を送れたり、適切な介護を受けられるように、あらかじめそれを見込んだ設計を採用している住宅なのです。

細かな配慮が必要なバリアフリー

具体的には、わずかな段差も転倒の原因になるため、床や出入り口の段差の解消、車椅子が通れる幅とスペース・スロープ等の確保、階段や浴室・トイレなどへの手すり設置、介護がしやすい間取りや動線の計画、将来改造しやすい構造や設計など、多方面にわたります。

また、体力が衰えると、急な温度変化に対応できず、脳溢血などの原因になる事があることから、家全体の温度をほぼ均一に保っておく(寒い場所を作らない)事も大切です。

さらに、抵抗力が衰えると、カビやダニといったハウスダストが呼吸器疾患につながる恐れが生じる事から、カビやダニの原因になる結露が生じない家にする必要もあります。

あるいは、トイレや浴室などで万が一倒れても外から救出しやすいように、ドアは外開きにするなど、細かな配慮も大切なのです。

実は、家の中で転倒したり、浴室で溺れたりといった事故で亡くなる方は、交通事故で亡くなる方よりも多い事が報告されており、住宅のバリアフリー化は決して軽視できないことなのです。

そこで国も有利なバリアフリーリフォーム融資を整備するなど、支援体制を整えています。

しかし、既存の住宅をリフォームによって後からバリアフリー化するのは決して容易なことではないのが実情です。

これが、新築の際にバリアフリー化を設計思想に入れておけば、大きなコストアップにはならないため、新築の際にはぜひ考慮しておきたいポイントと言えます。

障がい者や高齢者にも快適で安全な家とは、同時に赤ちゃんや小さなお子様を含め、家族全員にとって安全で快適な家でもあります。これを「ユニバーサルデザイン」と呼び、すべての人にとって快適な家を目指す設計思想です。

バリアフリーは障害を取り除く事が出発点で、ユニバーサルデザインは誰にも安全で快適な家を目指す事が出発点ですが、どちらも目指す理想の家は同じです。バリアフリーやユニバーサルデザインが日本の住宅のスタンダードになる日が待たれます。